心の匙加減で価値観が違う負の感情に歩み寄ってみる
私が若かりし頃、仕事でどうにも納得できなかったのは、POP広告の文字についてです。
POPと言うのは、モノの販売においてメッセージを伝える重要な小さなカードです。
商品説明や使用感とか、価格の表示をするにあたりとても重要は販促物で、私はPOP文字を学び、お客様に見やすいように文字練習もしてきましたし、従業員にも指導してきました。
価値観が違う苦しみは、仕事では常である
ところがある日、ある女優さんの文字が話題になり、そのような文字体で書くことを要求されました。
その文字…女優さんさんには失礼かもしれませんが、何が書いてあるか全くわからない崩された文字です。
商品説明を記す目的のものに、何が書かれているかわからない文字で書くって、どういうことなのでしょう。
でも、「ハヤリだから!」という理由で、字を崩して書くように努力をするのですが、私には最後まで書くことができませんでした。
書くことができたのは、普段から文字を崩すクセのある子だったのですが、私はずっと何が書かれているかわからないPOPについて納得できなかったのです。
現在は、PCで簡単にできる時代になっていますが、手書きPOPは当時とても貴重な文字が書ける人となっています。
そんなある日、今度はディスプレイで英字新聞を使用したら、「こんなところに新聞なんて使うな!」と注意を受けます。
わざわざ英字新聞を購入してディスプレイをしているのに…
(心の中で…)「あなたの大好きな今のハヤリですよ!」…と思いながらも手直しして、ドライフラワーを添えていたら…
「そんな枯れた花を使うな!」…となります。
東京で受け入れられたものが、地方の百貨店では全く受け入れられないことが多かった時代の話です。
自分が「良い」と思っていることでも、それをビジネスに繋げるには微妙な匙加減が必要になります。
その百貨店の担当者とは、私は最後まで反りが合わない気持ちでいましたが、提案はするものの取引先の支持は絶対なので、従業員を宥める日々が続いていました。
「価値観が違う悪魔ちゃん」と心の中で彼のことを呼んでいましたが、彼には多くの経験をさせていただきました。
価値観が違う相手の負の感情に歩み寄って、自分の心の匙加減で決まる!
人間関係や仕事の取引における「価値観の違い」ということは、理想としては歩み寄ることだと思うのですが、相手が歩み寄る必要性がないと判断されている場合もあります。
自分自身のこともコントロールできないことが多い中、自分と同じ価値観の持ち主はいないと思うことが必要かと思っています。
何で自分のことをわかってくれないのか!?…なんて思っている方。
では…あなたは相手のことを本当に理解していますか?
そう思うと、相手のことを理解している気持ちになっているだけで、人は様々な思いを持って生きているのだから、言葉や行動を合わせて歩み寄っているのだと思います。
不条理な状況下でも、人には何かしら良いところがある…
物事には何かしら良いことがある…
…という角度から物事を考えると、自分自身は負の感情で惑われていることよりも、向上している気持ちが大きくなるのではないでしょうか。
負の感情から自らを解放して、歩み寄る一歩にすることによって、状況は劇的に変わるものです。
その一歩が「甘い蜜」なのか?「塩っぱいものなのか?」それは相手と状況での判断だと思いますが、その匙加減を学ぶのが人生だと思うのです。
批判で始まる仕事は、批判で終わります。
Win-Winがいいよ!と言いながら、自分の利得を考えてしまうことが人間です。
匙加減によって、自分の「利」を満たしながら相手の「利」を考える気持ちは、なぜだか伝わり、円満に解決できることが多いです。
その匙加減は「理-ことわり」の心から生まれるものだと思って、私は仕事をしてきました。
人間としての器は、懐が大きいほど取り巻く多くの人が仕事を円滑にすすめられます。
価値観が違う相手への負の感情は、自分から歩み寄ってみる…
そんな人ほど、心の匙加減を知っている人と私は思っています。
そんなに「理」で世の中動いていない!…という意見もあるでしょう。
「天に唾する」ということわざは、本当だと思います。
負の感情の消化は匙加減ひとつで、長い人生で自分の知識となり、歳を重ねていくことで必ず報われる日が来ます。
(こんなことを言っているから、こじんまりとした会社なのかもしれません…苦笑)
5月病GWが終わり、そろそろはじまる
仕事の不条理なことでの不安感からではなく、自然の摂理での心の不健康もあります。
5月病に関しては姉妹サイトにて綴られています。
食事などの注意も綴られています。
ゴールデンウィーク後の自分の“アパシー”を自覚して注意しましょう!